ちょっとした疑問から

真空中に水滴を落とすと、どうなるんだっけ?
空気の抵抗がないんだから、真球になるよね?


…という疑問から、ちょっと調べてみた。
いろいろ発見があって、おもしろい。


まず、水は真空中で蒸発するらしい。
気圧が低いと沸点が下がるからで、これは山登りとかでも早くお湯が沸くということで有名だね。

で、モノを凍らせてから真空中に置いても、水分は蒸発してしまう。
気圧が下がって沸騰することで、固体から一気に気体まで変化しちゃうらしい。
そうするとモノ自体は乾燥しちゃうので、これを利用してフリーズドライ製品がつくられてた。
うん、一気に身近な技術になったね。


それから、気圧が下がると気温も下がる。
冷蔵庫とか、コンプレッサーを使って冷媒を液化/気化させることで冷やしている。


逆に、密閉された空間で極端に温度を上げると気圧も極端に上がる。
ガソリンと空気を適切な割合で混合して点火すれば、瞬間的に高温→気圧の膨張といった経緯をたどる。
つまり、エンジンも気圧の変化と無関係じゃいられない。
チューンアップのひとつに、エンジンへ亜酸化窒素を送り込むシステムがあるけど、通常は液体で保管され、使われるときに気化される。
この気化で -60℃ とか極端に温度が下がるんだけど、この気温から燃焼状態までいくだけでも膨張の幅が大きくなって出力がデカくなる。
さらに、燃焼したときには酸素と窒素に分かれるて、酸素は燃焼を助けるからさらに温度を上げる効果が期待できる。


閑話休題


じゃあ、人間が真空中に放置されたら?
気圧が低くなると気温は下がるから、人体は凍る?
それとも、気圧の低下で体液が沸騰を始めて爆発する?




答えは…


即座に影響はない…とのこと。
なんだそりゃ。


もちろん影響がないわけじゃないけど、凍結したり爆発したり…といった極端なことはないということらしい。
そもそも体の中は普通に血圧(という名前の水圧)が掛かっているので、すこしは気化するけど沸騰まではいかない。
つまり、気圧の影響を極端に受けにくい。
すぐに元の環境へ戻れば、完全ではないにしろ気化した分も溶け込むようだ。


でも、窒息とか減圧症とかあるから、極端な気圧変化に長時間(といっても2分くらいが限界じゃないか?)さらされると命にかかわる。
西伊豆でスキューバダイビング→すぐに箱根越えするだけで、減圧症になる人がいるみたい。


結論としては、死なないまでもなんらかの後遺症が出る可能性は高そう…に思える。



…それはいいんだけど。
当初の疑問に答えてくれるサイトは、結局見つけられなかった。
水だと蒸発しちゃうって感じ。
さらさらな油ならいけるかな?
あ、さらさらになるまで溶けた鉄やガラスとかならどうだろう?