詩羽のいる街 - 山本 弘

読み始めは…ものすごく胡散臭い少女とのデートから始まるのね。これ。
いるわけないだろうって。
実際、途中で「居るわけない」と断言されて納得しちゃったくらい。
じゃあ、どこに着地するんだろう?
そこを楽しんだ感じかな。


ただ、この場面にちょっと違和感。

「知ってるか? 昔のカイロってライターみたいな金属製だったんだよ。中に燃料を詰めて、点火すると、じりじりと燃える。それを布に巻いて懐に入れる……」
「ああ、聞いたことありますね。実物はみたことないですけど」
「まあ、今でも売ってるらしいんだけど、見かけないよなあ。いかにも使いにくそうだし。(以下略)


ズバリ、ハクキン懐炉のことだよね。これ。
それのコピー品(というか OEM ね)である Zippo懐炉を使ってるけど、使いにくいと思ったことはないんだけどな。


使い捨てカイロが、封を切ってから温まるまでかなり待たされるのに対して、オイル懐炉は割とすぐに温まる。
待ち時間がないわけじゃないけど、実際に火が点されている状態なので熱量が違う。
バイクに乗ってると、使い捨てだと物足りない場面でも強力に温めてくれる。


いろいろ感じるデメリットはあるけど、この熱量だけでオススメできちゃう。