ヘボン式と訓令式、および99式

自分の名前が特殊なこともあり、ヘボン式訓令式について考えることがある。
今日、99式というローマ字表記があることを知って、さらに複雑になったと頭を抱えた。
ヘボン式で特徴的、かつ、私の周りでもあまり知られていないのが、B/P/M の前につく 「ン」 の表記は、"M" になるということ。
普通にローマ字表記をしてもらうと、"し" や "ち" などは普通に "shi" や "chi" としてかけても、新橋とか三瓶とかを書いてもらうと "shinbashi" や "sanpei" になったりする。
正確にヘボン式で書くには、"shimbashi" や "sampei" になる。
プロのSEでもこんな調子なので、普通に事務とかインターネットでしかPCを使わない人では、間違えていてもおかしくない。
ちなみに、変換されるけれど定義されていないローマ字つづりとして "じゃ・じゅ・じょ" の変換 "jya・jyu・jyo" がある。
ヘボン式なら"ja・ju・jo"。
訓令式なら"zya・zyu・zyo"となる。
99式でも"zya・zyu・zyo"であって、"jya・jyu・jyo"はどこにも定義がない。
あるとすれば、Microsoft定義といったところか。


そういえばIMEでは小さい文字(たとえば"ぁ"など)を、"x" か "l" をつけることで表記できるが、これもどこに定義されているのだろうか?
以前、これで友人と口喧嘩になったことがある。
その友人は頑固にxで小さい文字を入力していたが、私的にはどうしてもlのほうがやりやすいと思うのだ。
ホームポジション的に、わざわざ利き手でもない左手薬指で一段下げてXを打つより、右手薬指をそのまま押すだけでいいはずなのに、彼はXじゃないとダメだという。
慣れてしまったものをとやかく言うつもりはなかったが、絶対自分が正しいという姿勢で反論されて圧倒されてしまった。
ちいさい "っ" を表記する場合、普通はアルファベットを二つ続けて表記する。
"ゃゅょ" などは、y や h を間に入れることで対応する。
でも、母音を小さくしたいときは?
文章を書くのに必要に迫られて、メーカーが勝手につくったのだろう。
"々" の表記をするのにメーカーによっては「のま」と読ませてみたり、記号として呼び出したりするのと変わらないのだろう。
もちろん、メーカーが悪いといっているわけではない。
(これらの企業努力には、頭が下がる)
歴史的確執を乗り越えて、政府には統一的なローマ字表記を策定して欲しい。


など、いろいろ書きながら調査していたら、ヘボン式でさえも旧ヘボン式やら修正ヘボン式やら…(こちらを参照
言葉の乱れが叫ばれる現代において、識者が進んで言葉を乱している事実に呆然。
この辺で思考回路がショートし始めたので、今回は終了。


参考資料:
99式:http://www.roomazi.org/99sikisum.html