オイルの粘度表示（SAE粘度）

オイルの粘度と、エンジンスタートとの関係を少し調べてみた。

オイルには粘度表示があって、性能を見る目安になる。
Magna50の純正オイルは、Honda G1 (10w-40)となっている。

前半（winter表記）の見方

10w の w は、冬（Winter）を意味していて、その前の数字が気温の目安*1になる。

10wだから 10℃ というわけでなくて、-25℃まで使える。
ちなみに 5wは -30℃ で、0wは -35℃ になっている。
使えると言っているのは「凍らない」という意味であって、エンジンの掛けやすさには影響する。

10w よりは 5w の方が、オイル的に軟らかい。
普通の状態なら、10wで十分。
セルを回すバッテリーが弱っていると、硬さが抵抗になってエンジンが掛かりにくくなる。
だから、冬場は 5w のほうがバイクにやさしい。

後半（粘度）の見方

10w-40 の40という数値は、油温が100℃のときの動粘度を表す。
油温自体の問題なので、気温は全く関係ないｗ

で、動粘度というのは、エンジンなどに対してオイル膜を形成する数値らしい。
動粘度 2.6以上ないとオイル膜が薄くなりすぎて、エンジンが焼き付くことがあるとのこと。
正直、よく解かってないけれども…(^_^;

以下、100℃のときの動粘度を表にしたもの。
よく解かってないけど、規格ものなので参考程度にはなるでしょう。

グレード	最低粘度	最高粘度
20	5.6	9.3
30	9.3	12.5
40	12.5	16.3
50	16.3	21.9

最低粘度は、グレード40のときに少なくても 12.5 で、多くても 16.3 未満の動粘度があることを保障するという意味。
この表を見る限り、5w-20でも、焼きつく可能性のある最低粘度 2.6 をクリアしている。
でも、新品状態の時の性能であって、劣化すると粘度も下がる。
頻繁に交換するならともかく、普通はメーカー推奨の粘度で選んだほうがいいみたい。

油温の基準

で、何で100℃を基準としているのかと、ちょっと思った。
そういえば随分前に、エンジンオイルの適正温度をググった（[id:KuroNeko666:20070128）ことがある。
そのときは、90℃〜105℃ だった。
100℃のときの性能評価で見ているから、適正温度も100℃ということ？
なんとなく、それで合ってそうｗ
エンジンオイルが100℃だったら、焼きつく可能性がおおよそで検討をつけられるから。

〜2008.4.14 追記〜
こちらのオイルデータを参照したわけなのだけれど…
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/macchann/hiroshi/oildata.html

オイルは90℃が良いらしい。

ラボデータの結果から見てみますと
オイルの温度が９０度あたりで走行しますと
この温度あたりがもっともオイルの劣化の進行がゆるやかになります。

素晴らしいデータが公開されているものだ。
ありがとうございますm(__)m

今回のまとめ

Magna50でも、夏であれば純正（10w-40）でOK。
冬になったら、5w-40 とか、寒さに強いオイルにすると、始動性があがりそう。

しかし…

突き詰めていくと、150℃での高温剪断粘度とか、いろいろややこしい…

グレードが同じ安いオイルを、頻繁に交換したほうがメリットがあるんじゃないかとか…オーバークール状態なら、0w-10なんていうオイルでもいいんじゃないかとか…

オイルって、奥が深いね。

〜 2008.11.26 追記〜
現時点で Magna50 のエンジン周り（キャブ、排気量、マフラーなど）はすべてノーマルな状態で、余ってた電気式油温計を無駄につけている。
といっても、マフラーしか変更してなかったけどね…
半年（真夏〜初冬）ほど様子を見て、思ったことを追記。

アナログ表示なので目視になるけど、ノーマルの Magna50 はだいたい 70℃〜80℃ 付近で安定する。
ちょっと寒い日でも、割と風の強い日でも、あんまり変わらない。

でも雨の日だと、ぐっと油温が下がって 50℃〜60℃ くらい。
ひどいときは50℃以下（目盛りがないので計測不能）だったりする。
水冷の威力を見た気がするｗ

そういえば以前、雪の日に走ろうとした時すぐにエンストしちゃう事があったっけ。
油温が低すぎてもエンジンは回らないみたい。

それはそれとして…
ノーマルの油温がわかったので、改造後に目安とするべき油温もわかった。
高くても 90℃。
低くても 50℃。

やっぱり暖気は必要だな〜
やってないけど。

*1:※といっても、動かしていない状態ならばオイルの温度も気温と同じになるので、オイル温度の目安だと思っていいのかも。