うるう秒

1日がもう少し長ければ…と思ったことはない?
実は、2009年1月1日は、少しだけ長くなる。


どれだけ長くなるかというと、なんと1秒w
http://www2.nict.go.jp/pub/whatsnew/press/h20/080912/080912-1.html

平成21年(2009年)1月1日(木)
午前8時59分59秒と午前9時00分00秒の間に「8時59分60秒」を挿入します。


あんまりありがたみは感じ無いねw
しかも、日付や時計に関するトラブルは非常にクリティカル。

2009年1月1日のうるう秒の対応は具体的に次のようになります。
うるう秒実施予告情報としてNTPパケットの中のLIビット(Leap Indicator)が前日(2008年12月31日)より"01"となります。この情報はうるう秒実施時の2009年1月1日9時(日本時間)に解除されます。

とある。
NTPd がデフォルトで行なうポーリングの最大間隔は1024秒(17分4秒)なので、十分認識できる範囲。
Windows の NTP クライアントだと、1週間に一度だから…Leap Indicator に対応してるのかどうか。


あと、GPS なんかも時計をつかう。
正確な時刻がわからないと、正確な位置がわからない。
たまに GPS ナビで位置表示が狂うのは、時刻が正確に取得できなかったことも原因のひとつ。
あと、GPSナビは、ほとんどがうるう秒に対応してないらしい…


でもまぁ、今まで23回の調整をやってきて、明るみに出るトラブルがニュースで聞こえてこないから大丈夫かな?
水面下では時刻補正とログ出力の競合の問題とかいろいろあるみたいだけど。
1秒早まったことでデータベースが止まるなんていう事例(今は修正されてる)もあるし、システムを扱う人としては油断できない落とし穴…ではあるのだけれど。


うるう秒の調整時期は1月1日または(及び)7月1日(の直前)と決められているみたい。
CCIRの勧告460-2によれば、少なくとも 8週間前に告示するとも記載されている。
http://jjy.nict.go.jp/QandA/FAQ/time_qa.html


なので 2ヶ月前には告示されてることになる。
5月と11月の中旬であれば、確実にうるう秒があるかチェックできるね。


ちなみに、なぜ9時なのかというと…
日本の標準時がUTCCoordinated Universal Time:協定世界時)より 9時間進んでいるから。
グリニッジ天文台だったら 9:00 じゃなくて、ちょうど 0:00 の 1 秒前のタイミングで挿入されている。


グリニッジ天文台を基点として 360°で24時間の時差。
360/24=15 なので、15°で 1時間のズレ。


15°きざみで日本の位置をみると、東経135゚あたりなので 135/15=9 になり、9時間としているようだ。
東経135゚にあるのが明石市なのは有名。


時間に関する歴史というのはかなり分厚くて、紐解いてみるとかなり面白い。
面白いどころか、苦しむこともあるけれど…


でも、なんで1日増える場合は"うるう年"なのに、1秒増える場合は"うるう秒"なんだろう?